【顎関節症の原因②】スマホ首・猫背がアゴを壊す?姿勢と噛み合わせの深い関係
- ファミリアくわな鍼灸院
- 7月11日
- 読了時間: 3分
◆ 「姿勢が悪いとアゴも痛む?」そんな実感、ありませんか?
長時間のデスクワーク、スマホ操作、家事や育児…。ふと気づけば、頭が前に突き出たまま、背中は丸くなっていませんか?
実はこうした**“悪い姿勢”**が、顎関節症の大きなリスクになることをご存じでしょうか。
◆ 頭の重さは約5〜6kg!それが前に傾くと…
人間の頭の重さは約5〜6kgといわれています。これをボーリングの球にたとえるとイメージしやすいかもしれません。

本来、頭は首の真上に乗っており、骨格的にも無理がない状態です。しかしスマホやPC作業で頭が前に出ると、アゴや首、肩の筋肉がそれを支えるために緊張しっぱなしに。
特にアゴ周辺では、
咬筋(こうきん)
側頭筋(そくとうきん)
胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)などの筋肉が関与し、噛み合わせやアゴの可動域に影響が出てきます。
◆ 「スマホ首」や「猫背」がアゴに及ぼす3つの影響
① アゴがズレる・噛み合わせが乱れる
姿勢が悪いと、アゴの位置が後方または左右どちらかに偏ります。その結果、左右の関節の負担バランスが崩れ、関節に異音や痛みが起こりやすくなります。
② 咀嚼筋(噛む筋肉)が緊張する
前に突き出した頭を支えるため、側頭部〜アゴにかけての筋肉が硬直します。「最近、顔が疲れる」「フェイスラインが硬い」と感じたことはありませんか?
③ 呼吸が浅くなる→自律神経も乱れる
猫背になると、胸が圧迫されて呼吸が浅くなりがち。それがストレスや睡眠の質にもつながり、結果として夜間の食いしばりを招くこともあります。
◆ 姿勢の崩れは「静かな顎関節症の引き金」
姿勢が原因の顎関節症は、痛みや音などが徐々に表れるため、初期には気づきにくいのが特徴です。
「ある日突然アゴが開かなくなった」という方も、実はその前からずっと、身体全体に“噛み合わせが狂いやすい土台”ができていたというケースが多くあります。
◆ 自分でできる!簡単チェック
あなたも知らずに「スマホ首」や「前傾姿勢」になっていませんか?
✅ 壁に背をつけて立ったとき、後頭部が壁につかない✅ 鏡で見たとき、耳の穴が肩より前に出ている✅ ノートPCやスマホを使うとき、画面を覗き込むようにしている
ひとつでも当てはまれば、アゴに負担がかかりやすい姿勢になっている可能性があります。
◆ 対策①:日常の「首・アゴ位置リセット」を習慣に
おすすめはこの2つ:
🔹 スマホの目線を上げる → 画面を顔の高さまで持ち上げ、覗き込まないようにする
🔹 1時間に1回、首を後ろに引くストレッチ → 「首引き体操」や「壁立ち」で、頭を正しい位置に戻す習慣を
✏️小さな意識がアゴの健康を守ります。

◆ 対策②:鍼灸で「姿勢を支える筋肉」ごとケア
顎関節症へのアプローチというと、「アゴだけ」触るイメージがあるかもしれません。でも実際には、首・肩・背中の筋肉と連動して調整することがとても重要です。
鍼灸では、
咬筋や側頭筋などの噛み筋へのアプローチ
背中・肩甲骨まわりの姿勢筋の調整
自律神経を整え、噛みしめグセを和らげる
といった**“全体から整えるケア”**が可能です。
◆ まとめ:アゴの不調は「姿勢のサイン」かもしれません
アゴだけを治しても、土台である姿勢が崩れていれば、またすぐ元に戻ってしまいます。スマホを見る姿勢、デスクでの座り方、首の角度——小さな姿勢のクセが、あなたのアゴに知らず知らずのうちに負担をかけています。
まずは自分の姿勢を見直すこと。それが顎関節症の根本改善の第一歩です。

本日もありがとうございました。


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